牛田権三郎

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三猿金泉秘録(6)・・・相場は理論のみあらず

「5月米、人気弱くて値は上がる、四月下旬に買いの種まけ」5月の米相場は端境期の関係で強気になることがある。前年豊作になった場合は、米の需給のゆるみを考えて弱気に傾き、下げを予想して売り方に回ってしまうものだ。しかし、相場は一向に下げず売り方...
牛田権三郎

三猿金泉秘録(6)・・・陰は陽を含む

「万人が万人ながら弱気なら、のぼるべき理をふくむ米なり。」牛田権三郎は、諸藩の御払米が多いなどの情報で、万人が弱気となり、売り一色で人気が一致してくると悪材料出尽くしで売ってもなかなか下がらないようになる。こうなると米相場は陽転する原理を孕...
牛田権三郎

三猿金泉秘録(5)・・・万人の意表をつく相場

最近トランプ関税など悪いニュースが多いが、そんな中でも株価は上がっている。これが相場の「理外の理」であり、この章はそのこと説明している。「古米多く、豊年とみる安米は、から腹上りの年と知るべし」前年が豊年のため在庫が多く、今年も豊作と見て万人...
牛田権三郎

三猿金泉秘録(4)・・・人の逆を行く

今日の逆張りの話で、牛田権三郎は下記の言葉を残している。「秋やすく、人気も弱く、我もまた売りたきときは、米の買いじゅむ。」買いじゅむというのは、買旬、すなわち買い時の意味である。つまり、上記の意味は、”米が豊作になると相場は安くなり、一般の...
牛田権三郎

三猿金泉秘録(3)・・・理外の理

牛田権三郎は、「理外の理」を相場で大事にしている。理外の理とは、通常の理論だけではわからないことが相場ではあるということだ。本間宗久も「豊作に米売るな」「凶作に米買うな」という言葉を残しているが、みんなが「なるほど」と思うような理屈で相場を...
牛田権三郎

三猿金泉秘録(2)・・・相場の極意

著書の中で牛田権三郎は、相場の極意について書いている。「いつとても、買落城の弱とふげ、こわいところを買がごくいぞ」。いつでも買い方が相場の急落にたまりかねて投げ始めたり、売り方の売り叩きでどこまで暴落するかわからな状況で、だれも買う気がしな...
牛田権三郎

三猿金泉秘録(1)・・・あほうになって買うべし

江戸時代の相場師で大阪の米相場で活躍した、牛田権三郎は自身の相場哲学を「三猿金泉秘録」という著書にまとめている。こちらも今後しょうかいしていきますが、たなぶが一番好きなところから紹介します。「野も山も、皆いちめんに弱気なら、あほうになって米...