本間宗久

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本間宗久・・・43章底値買い重ねの事

「底値段にて保合い、上げかかる米は二~三カ月に急に天井値段出るなり。その節、百俵上げを的にして買重ねて善きなり。」底値でもみ合っていた相場が上げに転じると、上げ足が急に早まり2~3か月で天井圏を形成します。この場合、持ち合いから100俵上げ...
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本間宗久・・・42章すべてが片寄ったとき

「米も弱く、人気も揃い、我思い入れも弱き筋、その後、是非上がるものなり。人々の気も強く、上がると志し候米は、決して下がるなり。兎角、百俵上げの米は下がること誤りと考うべし。タワヒもなく弱き米は、上がること計りと考え可申こと肝要なり。」相場つ...
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本間宗久・・・41章 通い運びは秘伝なり

「秘伝は毎日は相場に気を付け、米の通いを以て売買すべきなり。右の通い運びと申すは秘伝なり。この見様黒白の違いあり。一毛違うて千里をする心、第一なり。」相場で成功する秘伝は、毎日毎日の相場の動きに留意して、相場の保合い期にうまく売買することに...
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本間宗久・・・40章 後悔に2つあり

「後悔に二つあり、是を心得べし。高下の節、今五、六日待つ時は、十分取るべき利の勝を急ぎ、二、三分取り逃がし候後悔、是は「笑うて手仕舞う後悔なり。また、七八部利運の米、欲に迷い仕舞いかね候間引下げ損出る後悔、是苦労致候上の後悔成り。慎み心得べ...
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本間宗久・・・39章 相場にさからうこと禁物

「弱気にて売り方に向かうとき、了見違い、少々宛不利運になることあり。その節売り平均せんと上げかかる米を段々うりこむことあり。はなはだ心得違いなり。相場にさからい宜しからず。慎むべし。買い方の節も同じ心持ちなり。思い入れ違いは早仕舞い、行付を...
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本間宗久・・・38章 心不定動く

「米上ぐべしと思えども、もし此の間に一と下げ出ることも無心許見合候節、少々上げる時はさてこそと思い、下がればさてこそと思う。是一体心不定動くなり。跡相場にて考うる時はあの上げ売、此の下げ買えば、上げ下げにて、取ること。心安く思われるけれども...
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本間宗久・・・37章 下げを待ち買い入れるべし

「天井を 考える事は、百俵以上の的あり。底を考うることは百俵下げを的にすれ共、その時の横様に迷うことあり。下げかかる時は十日十二日十三日もさがるもの故、能く能く見合せ、下げを待ち買入るべし。丑の日、不成日、天一、八専、此の日多くは、下げ留な...
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本間宗久・・・36章 天底三年

「天井値段、底値段、三ヵ年続くものとあり。このこと天井値段計りと思う可からず。底値段も三年続くなり。常の年にも有るなれば、能く能く気を付けるべし。」相場の流れは天井値段が付くまで三年、底をつけるまで掛かります。大きな流れとしては三年ですが、...
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本間宗久・・・35章 金払底の年

「冬中より春までも金払底の年は思入れ買い多き故、金不足するなり。この年、五月迄に下がらざる時、六月廿日頃に大崩れ疑いなし。」冬から春になっても米の思惑買いが多い年は金が不足する。こんな年は5月までに下がらない時は6月20日頃に大崩れすること...
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本間宗久・・・34章 四月中の日、売崩し

「当地近近国も上作、上方も大方上作にて、三、四、五月迄底値段出でざる時は、その後底値段出ると心得べし。右、当地最上右作合の年は四月中の日の頃売崩しあるという。相違なし。」東北最上地方やその近国、さらに上方も豊作というにもかかわらず、三月から...