本間宗久

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本間宗久・・・35章 金払底の年

「冬中より春までも金払底の年は思入れ買い多き故、金不足するなり。この年、五月迄に下がらざる時、六月廿日頃に大崩れ疑いなし。」冬から春になっても米の思惑買いが多い年は金が不足する。こんな年は5月までに下がらない時は6月20日頃に大崩れすること...
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本間宗久・・・34章 四月中の日、売崩し

「当地近近国も上作、上方も大方上作にて、三、四、五月迄底値段出でざる時は、その後底値段出ると心得べし。右、当地最上右作合の年は四月中の日の頃売崩しあるという。相違なし。」 東北最上地方やその近国、さらに上方も豊作というにもかかわらず、三月か...
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本間宗久・・・33章 夏中冷気強きとき

「夏中、時候悪しく雨勝との年は、自然の不作と心得べし。夏中冷気強く、虫不洪水大風等天災有之時、油断なく六月~七月より相場安き間買入るべし。六~七月順気よく、早続き、上作の取沙汰。一分の見聞にも上作と見ゆる年は買急がず。八~九月専ら年の買場な...
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本間宗久・・・第32章 売り方 掛引きむずかしき

「一ヵ年の間、上げ一度、下げ一度の他は大高下なしとす。上げの間にも少々の下げ、下げの間にも少々の上げあり。これは通り相場にて天井底を見る相場にあらず。すべて踏出しは大切成り。買出し候は思やみなるものなれども利運の向く時、少しも苦しみなきもの...
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第三十一章 十人が十人片寄る時

「相場、二、三ヵ月も無高下又通いにておる時は」、十人が十人退屈し、強気の人も弱気に趣き、売り方の人は図に当たると心得、尚々売り込み、その後決して上がるものなり。その節さてこそと弱気強気其一つに成り、一度に騒ぎ立て買い返す故、俵飛ばし急上げに...
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本間宗久・・・第30章 底狙い、天井狙いのこと

「底狙い、天井狙い、売買すること。専ら心掛くべし」底を狙って買い、天井を狙って売るなど売買する。進んで心掛ける事だ。※ 本間宗久の相場三昧伝の中で最も短い章だが、深い。頭としっぽはくれてやれというのが通常の相場の考えだと思うが、宗久は天井と...
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本間宗久・・・第29章 勝に乗るべからざること

「数月思入れ能く、八九分通り仕当り候節、必ず勝に乗るべからず。唯無難に取留ることを専らにすべし。必らず必らず、欲を深くし迷うべからず。」幾月も考えた事がぴたりと当たり、目標の八~九分のところに来た時は勝に乗じて欲をかかず予定通り利食いすべき...
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本間宗久・・・第28章 利運の節、心得方のこと

「商利運し仕当る時、先ず大概に致し、取留るものなり。その節一両日休むべし。この休むことを忘るる時は、何程利運に向きても、商仕舞いの節は決して損出すべし。勝に誇り、百両の利は二百両取る気になり、千両二千両の気移り、欲に迷打て見切りかね、損出る...
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第27章 不利運の節、心得のこと

「不利運の節、売平均買平均、決してせざるものなり。思入れ違いの節は早速仕舞い、四~五十日休むべし。十分仕当たる商内にても、商内仕舞い候後は四~五十日休み、米の通い考え、三位の伝に引き合わせ、図に当る時を考え又、仕掛く可し。何程利運を得てもこ...
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本間宗久・・・第26章 上げのうちの下げ

「新米出始め、一、二俵方も乱高下あり。底にて保合い、五~六十俵位も景気付、又二俵余引下げ、保合うことあり。この相場、買方は退屈し、売方は益々売募るなり。この米、決して売らざるものなり。売方はここにて買い返すべし。この米、底より起上がる米なり...