本間宗久

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本間宗久・・・第23章 気崩れ安

「二、三か月も必至、必至と上げつめ、急に一卜落位も下がる事あり、これを極めて買うべし。又々上がるなり、その節早速手仕舞うべし」2,3か月勢いよく上げていた相場がガタッと下げた場合は、買うべきだ。但し欲張らず一旦利食う事が大事だ。
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本間宗久・・・第22章 買いおくれ時

「米買う可しと見込み候時、二俵方も引上がる時、買いおくれしと心得、かえって売り方になることあり。はなはだ誤りなり。買いおくるる時は唯買い場を行うべし。」 米の買場だと注意していたがあれこれ考えているうちに2俵も上がり乗り遅れてしまった。こう...
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本間宗久・・・第21章 保合い下つ放れ

「右保合の時、少々げ下目に成る時、かねて売方の人は図に当ると心得、尚々売り込み、買い方の人もここぞと売り逃げ、かえって売過ぎ致す心になり、我先き我先きと売込み候故、尚々下がるなり。この時買うべし。極めて利運なり。はなはだ買悪しきものなれども...
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本間宗久・・・第20章 保合い上放れのあと

「大高下も過ぎ、天井値段後、相場保合い、上か下か見合いの時、なんとなく上方相場など含み、少々景気付候時は人々買気なり。その節決して売り場なり。これは通り相場にて、上げては下げ、下げては上げ、過分の高下もなく幾度も通うものなり。右人気と通いの...
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本間宗久・・・第19章 正二月は大高下なし

「正二両月の相場は大高下なきものなり。但し、右両月の相場は正月上がれば二月下げ、正月下げれば二月上がるものなり。一と目高下と心得べし。もっとも、ほそみ相場に気を付くべし。もっとも、ひそみ相場に気を付くべし。この両月は高下なき月故、売買共退屈...
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本間宗久・・・第18章 天井形成過程のこと

「上げ相場の天井日限、不定。大概、月初底にて、二十一日より二十六日迄にその月の天井出るものなり。底より起き上がる米は、幾月も上がるものなり。段々百俵上げくらいになり、二十九日、晦日迄7に一~二俵も上がる時はその次月、年中行付天井値段出ると心...
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本間宗久・・・第17章 夏引き上げのこと

十一、十二、正月頃迄下値の米は夏上げと知るべし、心得るべし。七月頃までも上がるものなり。七、八月両月底値段の米は十二月、正月迄に大上げなるべし。九、十、十一月、この三ヵ月間は極めて天井値段なき月なり、底より起き上がる月なり。但し、如㋹比あれ...
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本間宗久・・・第16章「七、八月天井値段の時」

「七、八、両月天井値段出る時は十二月まで下がるものなり。正月少々上がれ共、春中不景気なるものなり。その節過分引下がる時は五、六月の内きわめて上がるものなり。」7月、8月まで上げて、その近辺で天井を付けた相場は、12月迄5~6ヵ月も下げ続ける...
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本間宗久・・・第15章「天井値段後の下げ相場」

天井値段後、通いにて下げ相場は月頭に上げ、月末には二十九日晦日迄に二~三十俵、三十~四十俵あて、定めて下がるものなり、疑いなし。天井を打った後の下げ相場は、月の頭に小戻りすることが多いが、月末にかけて2~30俵、30~40俵決まって下がるも...
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本間宗久・・・第14章「高下は天性自然の理」

「米の高下は天然自然の理にて高下するものなれば、極めて上がる下がると定め難きものなり。この道不案内の人は迂闊にこの商いをすべからず」 米相場の上がったり下がったりするのは、天候や人気など天性自然の理に基づくものだから、必ず上がるとか下がると...