本間宗久・・・第19章 正二月は大高下なし

本間宗久

「正二両月の相場は大高下なきものなり。但し、右両月の相場は正月上がれば二月下げ、正月下げれば二月上がるものなり。一と目高下と心得べし。もっとも、ほそみ相場に気を付くべし。もっとも、ひそみ相場に気を付くべし。この両月は高下なき月故、売買共退屈気を変する月なり。その節天井値段、底値を考うること第一なり。もっとも、三月は相場強気月なり。崩れは四、五、六、この三か月のものなり」

正月、二月の相場は乱高下はなく、1月に上げれば2月に下がる。1月に下げれば2月に上がるという保合い相場になりがちだ。従って、この2か月は大きな動きがないから売るにしても買うにしても気が入らず売り方買い方ともに退屈するが、こんな時に退屈気分が一変することがある。つまり保合い相場というのは次の瞬間にどちらかに放たれる潜在力をひそかに占めている。その放れが天井値段からの「放れ」であるかどうか、底からの「放れ」であるかまず第一に考えなければならない。もっとも一般的には三月は強気相場であることから4月~6月の間に「放れ」る例が多い。

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