本間宗久・・・第26章 上げのうちの下げ

本間宗久

「新米出始め、一、二俵方も乱高下あり。底にて保合い、五~六十俵位も景気付、又二俵余引下げ、保合うことあり。この相場、買方は退屈し、売方は益々売募るなり。この米、決して売らざるものなり。売方はここにて買い返すべし。この米、底より起上がる米なり。上げの間の下げなり。すべて天井値段の時節を考うること第一なり。」

新米の出始め相場が、1~2俵も上げ下げし、その後保合いになるまで、その相場が次第に景気付き5~60俵も上げ、そこで2俵くらい下げ、保合うことがある。このように小幅の上げ下げ保合いになると買い方は退屈し、売り方はますます売りたくなる。しかし、この相場は決して売ってはいけない。売り方はこのもたつきでは、逆に買い戻すべきだ。この相場は底を叩いて上がってきた相場、つまり大勢的に上昇相場だ。この中で、1~2俵の高下や5~10俵上げて2俵下げるのはアヤ押しというべき性格のもの。アヤに一喜一憂では相場の世界では大成しない。次は天井がどこかをよく考えて行動することが大事だ。




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