相場師立花義正の著書「あなたも株のプロになれる」は、インデックス投資全盛の今では、ほとんど読まれないとは思うが、相場師の著書としては最高級だと私は思う。今日はその中の一部を抜粋して紹介します。
第2部売買の定石のP163「追っかけでは大成しない」より。
◆ 一般の人は、「乗せというのは非常に積極的なやりかたであり、かつ順張りでなければならない。しかもそれは、玉を大きくして、タイミングとしては追撃であるべきだ」という考え方が根底にあるようです。このため、いま説明している売り乗せは、単なる増し玉にしかすぎないのではないかと思われるでしょう。この考え方はおそらく、「これでこれからの相場の方向は確認できた。だから乗せをやろう」というように、絶好のチャンス到来という”スタンドプレイ”を求めている気持ちそうさせているのでしょう。なるほど、それは面白いでしょうし、スリルもあるのでしょうが、やはり仕事としての売買ではないといわざるをえません。相場師にスタンドプレイは不必要なのです。◆
この点、立花氏の考えは、ジェシー・リバモアのブロッキングとは違う考えというのは興味深い。しかし、これは手法の違いであり、立花氏のうねりどりはジェシー・リバモアと「相場の波」の長さが違うからだと思う。ともかく、この文章は上がったから買う、下がったから売るをしていては儲けられませんよという、上げ下げの勢いを見て乗ろうという行動を戒めている。人は今ある現象が続いていくものだと誤認しやすい生き物だ。それは進化の過程で目の前の現象を法則化して認識してきた優秀な種だったからだが、相場においてはこれが邪魔をする。本能と逆の事しないと相場では儲からないという事なのだろう。
たなぶ
立花義正(7)・・・追っかけでは大成しない
立花義正

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