リバモア流投機術(8)分割と買値

ジェシー・リバモア

投機家ジェシー・リバモアは、売りで巨万の富を作った。その彼の手法を学びたい。今回は相場への入り方と玉の増し方についてです。

著書「リバモア流投機術」のなかで、リバモアは次のように書いている。「一般的トレーディング原理にかんがみると、衝動的な売買をしたり、分割せずに買ったりする投機家があまりに多すぎる。それは間違いであるし、危険でもある。」

リバモアも日本の伝統的相場技術をつかう相場師たち同様に、分割売買が大事といっている。さらにでは具体的にどうするかについては、「まず100株を買う。その後相場が上昇すればもう100株買う、ということを繰り返すべきだ。」とし、さらに重要なことに「購入単価は常に前回より高くなければならない。」とある。多くの投資家が、買って下がり、難平を繰り返すのとは発想が違う。また空売りの時も同じルールを持ち売るべきであると書いている。つまりは、空売りで100株売ったら、上がったところで難平売りすのではなく下がったところを追加売りをするべきだというのだ。この点は、日本の伝統的相場技術とは違うところだ。リバモアは、ブロッキングという買い増しをしていく手法をとっており、自分の思惑通りに相場が行く限り玉を積み上げるのが特徴だ。彼が巨万の富を手に入れたのもこの手法のおかげだし、破綻したのもこの手法の所為だといえる。

私はリスクとリターンのバランスが大事だと思うので、相場技術についても「相場師たちの特技ではなく、共通点」に注目している。日本の相場師たちも分割売買をしており、それはリバモアも共通していた。それはリスクリターンのバランスを取るための基本であり、等分割、不等分割、ツナギなどの玉の操作手法につながることだと思う。

たなぶ

コメント

タイトルとURLをコピーしました