CB裁定

相場について

昔、竹内秀夫 著 「転換社債超投資法」という転換社債を使った裁定取引の本を読み、実践していた事があった。現在は証券会社でも一般には扱わないが、丸三証券でネット売買していたこともあり、当時かなりやってみた。

転換社債は英語表記「Convertible Bond」の略でCBとも呼ばれる。文字通り株に転換出来る社債のことだ。企業が1000円で1000株転換できる「社債」を発行するとする。株価が800円だとただの社債で、額面と金利分の価値で取引される。額面100万円で金利0.1%で10年償還だったら(国債金利も同様だとして)、例えば101万円とかで取引されたりする。しかし、このCBは株としての価値もある。株価が800円から1200円に上昇したら、このCBも120万円以上の価格で取引される。つまり下値は債券価値で、上は株価価値で動くという都合のいい商品だ。

この本で紹介されるのはこういうやり方だ。上記のCBを1000円くらいで400万円分買い、信用取引で2000株空売りするというものだ。株価が上がれば400万円分のCBなので4000株の価値と同じ動きをする。つまり4000株の現物と2000株の空売り。上がれば2000株分が利益を出す。では、下がったら?その時はCBなので債券価値で下げ止まり、下げれば下げるほど空売りの2000株が利益を出す。

上がっても下がっても利益を出す、という作りだ。だが、日本のCB市場は流動性がない。売りたいときに売れない。海外ではヘッジファンドでやっているところもあるようだが、日本市場ではなかなかうまくいかないだろう。そもそも取り扱いがないのだ。こういう仕組み取引も、なかなか面白いものだ。

たなぶ

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