信用取引の使い方

相場について

おはようございます!

株式取引に慣れてくると信用取引口座を作る人も出てきます。「3倍の株が買える!」とばかりにレバレッジの世界に参入する投資家が後を絶たない。しかし、信用取引は何のためにあるのかと言えば、現物を持っている投資家に「保険」を提供する為にある。いわゆるヘッジツナギの為に存在するのだ。これは先物市場と同じ理由なのだが、何故か一般投資家には「買い」しか知られていないし、証券会社も客に買いを勧めている。「空売りは損が無制限で怖い」というのが一般論で、総じて買いをするのが正しいと宣伝されている。

でも、これは明らかに誘導だと思う。誰のための誘導かというと、機関投資家や大量保有の投資家の為にだ。彼らは色々な付き合いで株が売れないので、保険つなぎで下げのリスクをヘッジする。つまり巨大なヘッジャーの為に、買いを入れてくれる投機家が必要なのだ。ヘッジャーのリスクを引き受けてくれる投機家がいて、初めて保険は成立する。意識はしてないだろうが、多くの信用買いをしている人は、保険を提供する側に、リスクを提供する側に回されていると言っていい。


自分の反対には売り方がいて、買いと売りの戦いだ!と思っているかもしれない。勿論売りで投機をしている人もいるので間違いではないが、多くはヘッジャーの相手の為に信用市場に買いで参加させられている。もっと儲けたい、早く金持ちに成りたいという人の欲望がレバレッジの道に足を踏み出させるのだが、信用買いでレバレッジを掛けて投機をしている投資家が生き残れるほど、相場は甘くない。買いの投機家の相場の損がヘッジャーに保険料となる事も考えてみたら如何だろうか。


たなぶ

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