若林栄四氏の経済学と相場学は違うという話を紹介したので、相場師立花義正氏の言葉も紹介したい。
著書「あなたも株のプロになれる」p278より引用します。
「相場の動きは社会現象であり、経済学で説明つくのですが、それはあくまでも客観的分析の結果であって、一人の人間が売買するときは経済学ではなくなってしまいます。水泳の場合を考えてみましょう。泳ぐ場合は海やプール、つまり水という自然現象を相手にするわけで、その水についての研究は自然科学の分野でしょう。しかし、そこで人間が行う水泳というものになると、もはや自然科学ではなくなってしまうようなものです。うまくは表せませんが、つまるところ水泳の上達というものは個人的修練の問題であって、科学の対象にはならないということだと思います。」
同感だ。経済学でインフレ率がどうだとか、利上げがどうとか、失業率がどうとか聞いてあなたが相場をして儲かっていないのだとしたら、あなたは水の流れがどうとか、水の温度がどうとかばかりに目がいっており、自分の泳ぐ鍛錬が出来ていないのではないだろうか。そんな話である。
たなぶ
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