赤いダイヤ

山崎種二

梶山季之氏著「赤いダイヤ」1962年集英社から発行された本ですが、山種が悪役で出てくる本ですね。実際に起こった小豆相場の仕手戦で、歴史的事実を架空の人物も交えて名前も変えて書いた小説です。本当に面白い本ですし、先物の初心者勉強にもいいのではないかとおもいます。

この話は山崎種二の自叙伝「そろばん」にも出てくる話で、小豆が凶作になり暴騰した。日本中の和菓子屋さんは悲鳴を上げていた。和菓子にあんこはつきものなので、小豆は必需品だ。山種は消費者が買えないレベルの価格は続くはずがない、2年連続の凶作はないだろうとの読みで先物で売り始めた。だが、2年連続の凶作はきた。

小説でも、自叙伝でも山種は売り玉の現物渡しの為に、農家から小豆をかき集める様子が書かれている。また、台湾など他の小豆も受け渡しできるようにするなど、先物取引所理事長の立場を生かしてルール変更するなど、ありとあらゆる方法を使って買い派と売り派のガチ戦争は見所がある。

いったん落ち着くと、今度は右翼の大物が介入してさらに相場は盛り上がるなど、実に事実とは思えないほど面白い小説です。山種の踏み上げされるようすも、売り方の状況を分かる資料としての価値も高いと思う。

私は空売りはしない。長期投資や、ツナギと鞘取りが小心者の自分にはあっていると思っています。リスクを少なく、大負けしない事が資産をつくるコツだと信じています。

たなぶ

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