本間宗久・・・第9章「不作年掛引のこと四法」④

本間宗久

「但し、その他氏の底値段より起き上がる米は、五俵下げては十俵上げ、十俵下げては二十俵上げ、往来して、八、九、十、十一、十二、正月迄に天井値段出ると心得るべし。此の天井になり極く不作年は、二三カ月も保合い下らざることあり。正二月頃より、少々宛不位になり、四五六がつに至り、高値の米故船々も買進まず、特に六月順期能く、土用照り込み人気悪くなり、ことさら六月は素人、玄人、他所買持の衆共仕舞う月故、大崩れになり、七八十俵より百俵下げ位に、段々下がると心得べし。」

ただしその年の底値から上がる相場は、5俵下げては10俵上げ、10俵下げては20俵上げという具合に下値を切り上げる。8月から翌年の正月頃までに天井を付けると心得ておくが良い。ただ不作の年は、急に下がらず2~3ヶ月も天井圏で保合うこともある。しかしこの場合も2月頃から少しずつ下げに転じ、4,5月~6月頃になると値が高いので買物が入らず、特に6月は新米の立合いが始まる月であるから、素人、玄人問わず従来からの買玉を手仕舞うので急落の場面となり、7~80俵から100俵くらいまで下がるもの心得る必要がある。

9章は長かっただけに、本間宗久も大事だと思ったのだとわかります。  たなぶ

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